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おおかみこどもの雨と雪の風景

朝刊
07 /23 2012
信子「ああ…。くらっくらするわ…」
益利「今観た物は一体何だったんだ…?」
信子「はっきり言って細田守監督の新作が狼男の子供を育てる母親の話と聞いた時はどういう事かわからなかったし、細田守監督作だから思ってるよりも面白いだろうとは思ってたけど、タイトルと設定でどういう話かもよくわからないのでどれくらい期待して良いのかわからない。だけど、ちょっと設定からサマーウォーズほどじゃないけど、面白いものだと勝手に想像してたわけよ」
益利「まあ、オレもそんな感じかな…」
信子「それがどうよ?サマーウォーズ越えてない?この作品!超いいんですけど!」
益利「ああ、全く。ビックリした。ビックリだ」
信子「親の出会いと愛。それから、狼子供二人の子育てと、なにこれ!この設定で丁寧に作るとここまで面白くなるもんなの?すごい!」
益利「しかも風景とか街の住民の動きとかも細かいしなぁ。ああ、物語を口に出すと陳腐になるから言わないが、とにかく全体が切なくて愛と幸せに溢れてるというか」
信子「この二人の子供を育てる花さんだけど、これを幸せとはもしかしたら人は言わないかもしれない。シングルマザーで二人の子育てになおかつ他の子とは違う事情があるし。でもきっとこの花さんは幸せだったのよ。それは間違いなく!」
益利「しかもこの外からは苦労が多くて大変で不幸に見える現状って実は母親はみんなコレと似た苦労をしていて、別に花さんが特別に大変ってわけでもないんだよな」
信子「そうなのよね。特殊な事情があるけど、花さんの苦労は母親がみんな通ってきてる道なのよ。だから、不幸せとは言えないけど、大変そうだし、すっごくリアリティがあるの。なんなのこの映画。スゴいわ恐ろしいわ」
益利「こんな映画が作れるとはな…」
信子「メリダとおそろしの森がかすむわ…」
益利「海外映画の狼男ってのはもっとマーク的に扱われるよな。吸血鬼一族のライバル的な」
信子「そうそう。でもこれだけ繊細に狼男を描いた作品があったかしら?これこそ日本の感性、視点から捉えた狼男よね。これは外国じゃ描けないし、この狼男の解釈は世界が驚くわよ」
益利「最後とかなぁ。いいよなぁ、色々思うよなぁ」
信子「ああ。あの最後ねぇ。あれはねぇ、いいわねぇ…」

黒崎銀二

Twitter:Ginji_k
この作品はフィクションであり、実在の人物・団体・事件などとは一切関係ありません。
ええ、フィクションです。
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福澤桃介と金子直吉の評価の低さを憂う。
2007年8月31日開設
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