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カントリージェントルマンという言葉を知っての風景

朝刊
10 /19 2009
益利「白洲次郎に書かれてる本読んでてカントリージェントルマンって言葉が出てきた時に、戦前からというかイギリスは昔っからすごい国なんだと思ったよ」
信子「あー、あの貴族というか持てる人は地方に行ってゆっくりした生活を送って、必要な時に都会に顔を出すって生き方ね」
益利「ああ。ずっと俺はそれが理想形だと思ってたから。お金を持ったら地方で暮らす方がよっぽど充実感を感じられるはずなのに、日本人は…、いや白洲次郎に言わせればアメリカの田舎者は成功しても都会に執着する生き方をしてると言ってる」
信子「アメリカ人のビバリーヒルズが成功してる人のイメージだったからじゃない?でもアメリカ人にもしっかり田舎に本拠地を置くことに利点をあることを知ってる人がいるじゃない?」
益利「オマハの賢人ウォーレンバフェットか。あの人は自分に会った生活を求めていったら、自然と地元にいることがベストだとわかったんだろうね」
信子「投資家という人種で特に長期投資家は雑音やノイズこそが敵だし、都会にいると情報過多でわからなくなるからね。ちょうど地方くらいのフィルターを通して都会を見る方がいいかもね。きっとあたしも東京にいたら、溺れてるわ」
益利「とは言え、バフェットは変わり者でやっぱりウォール街や金持ち街こそ理想であるというのは未だにアメリカにはあるだろうね。カントリージェントルマンなんて言葉はアメリカでは受けつけないんじゃないかな」
信子「アメリカは何だかんだ言っても歴史の浅い国だからね。資本主義貴族第一号のバフェットがオマハにいることが歴史の始まりじゃない?アメリカ坊やもやっと大人になってきた」
益利「日本はどうだろうね」
信子「案外普通に暮らしてるご老人が凄い人だったってことがあるじゃない?実は昔からの名家は実はカントリージェントルマン気質があったのかも。ただ資本主義的に成り上がった人はまだ都会にこだわり続けてる所を見ると、資本主義成り上がり貴族はまだ地方の利点が見えてないんじゃない?」
益利「とは言っても地方での生活の利点ってのは、刺激もなく今流行りの言葉でスローライフという静かな生活だからなぁ。彼らには時間が止まったように感じられてもどかしいだろうね」
信子「体内時計のリズムが合わないだろうしね。あたしに言わせれば東京の方が早すぎるんだけど」
益利「それに裕福な資産を築いても都会で金持ち街に入ると、そこでまた資産家同士の競争社会に入ってしまう。キリがないし、服装にいくら使ったとか地方だと何の価値もない」
信子「そうね。高い服着て外歩いても見てくれる人がいないからね。それこそユニクロでも充分。そんな金持ち街の無駄な競争なく暮らすことが出来るよね」
益利「ただ東京が好きな人はもう競争してることが普通であって、その競争による刺激がないとどう生きたらいいのかわからないのかもな。だから、大成功してもヒルズにしがみついてる」
信子「ヒルズの家賃なら地方で大豪邸建てられるのにね。芸能人の数億円の家とかニュースでやってるの子供の頃観た時って、数億円でこんなにしょぼいの?って思ってたわ」
益利「あれって土地代がほとんどだろうね。とはいえ、芸能人は東京から離れられないし、そういった意味ではタレントって成功者じゃないよ」
信子「でも最近地方で農家やってたまに東京に出てきてタレント業してる女優とかいるじゃない?あれってカントリージェントルマンっぽいよね」
益利「うん。あれは確かに白洲次郎のカントリージェントルマンの生活に似てるね。結局、人は次第にそういう動きになるのかも。それに日本の地方って酷く不便ってことはないし」
信子「どうせお金持ってるなら、東京で一億使わずに一億現金持って地方で豪遊してみれば、どれほど地方で暮らすことが快適かわかりそうだけど、なんでそれをしないかな」
益利「東京なら一億なんてすぐ溶けるけど、地方で一億溶かそうとしたら使う先に困るだろうからなぁ。ただだからこそ面白いって、東京の資産家にわかってもらいたいね」
信子「東京での成功者が地方で悠々自適な生活をすることで、富の分配がうまくいく。白洲次郎時代のイギリスの貴族はそんなことを意識してなかっただろうけど、自然とそれを行っていた。それに小さな田舎を自分の思い通りに出来るわけだし、かなり愛着が沸くだろうし。金持ち街に住んでいたら、そこそこ広い家に住んで資産を持ってるのに自分よりも大資産家がいる為に目立つこともなく、コンプレックスを抱いて生活していく。だったら地方で名士になった方が幸せなのに」
益利「それもやっぱりコロンブスの卵みたいなもので、誰かがそういう生き方があって幸せだし楽しい事をアピールすればみんなカントリージェントルマンになるんじゃないかなと思う」
信子「まあ白洲次郎も言ってたけど、東京が好きで仕方ない人と嫌いで仕方ない人がいる。次郎は嫌いな人だから都会から離れたと書いてあったけど、あたしも大嫌いで仕方ないから、都会に憧れる理由はわからない。それと同じように都会が好きで仕方ない人には地方の魅力はわからないんだろうね。きっとツマラナイ、タイクツの言葉で片付く」
益利「うーん。僕は若い頃は夢見がちで何かがあると信じて都会に行った人が多いだろうけど、そこそこの年齢になると、あの溢れる刺激と過剰な競争に疲れるんじゃないかと思う。でも、都会での生活が長いと地方へ本拠地を移すことが怖い人もいるんじゃないかと思う。都会の方が給与が高いとか」
信子「その給与が高いってのも罠だよね。結局貰える数字が多くても、家賃や生活費が高く付く。収入と支出の差額が実は地方の人が良かったりする。給与の額面だけで、都会の企業の方がいいというのはちょっと違うけど、結構ここに気付かない」
益利「収入を増やすには生活費を抑えればいいってわかっているのに、家賃は仕方ない。ここはそれでも安い方だと思ってしまうからな」
信子「まあ、地方愛してるあたしから言わせれば、都会にいる連中は金持ちも貧乏人も高い家賃を支えるために働いてるようにしか見えないし、その為に情報の刺激に溺れさせてるようにも見える」
益利「まあ、俺達は都会で生活したことないから本当の違いってわからないけどな」
信子「行くだけでもうんざりなのに生活とか考えられないわ」
益利「そんなお前は違うところで生活するとしたらどこがいい?」
信子「群馬なら温泉街だけど、一度は海の側で暮らしてみたい」
益利「群馬人は海に憧れるよな」
信子「海の側で暮らしてる人って海見てもなんとも思わないんでしょ?信じられないわ」
益利「俺も海は無駄に感動する。群馬には海が無いからなぁ」
信子「東京より海に憧れるとか」
益利「自然は偉大だって事さ」


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黒崎銀二

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2007年8月31日開設
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