2ntブログ

「君に届け」を観てきたの風景

朝刊
12 /06 2010
信子「いやぁ、三浦春馬くんカッコいいなぁ。キュンキュンくるわ」
歩「ホントですね。原作の漫画読んでないですけど、結構いいですね」
信子「うんうん。学生恋愛モノなんて久しぶりだけど、たまにはいいわね。なんつーか、甘酸っぱい感覚を取り戻せるというか。ああ、いいなぁ。若いって羨ましい」
歩「あんな時期があったことなんて忘れてますよね。まあ、私にはあんなドラマチックなことは無かったですけど」
信子「あたしはどっちかというと、風早の立場で益利が爽子だったなぁ。いや、あそこまでモテてないけど」
歩「へえ、そうなんですか?」
信子「今とは違って中学生の頃はお嬢様だったからねぇ。それに比べて益利はクラスでも浮いてる感じだったし、なんか暗いというかクラスに溶け込もうとはしない感じの子だったよ。まさに爽子を男子にした感じ。いやぁ、当時の自分に今の事を教えてやったら驚くだろうなぁ」
歩「浮いてる感じだったんですか。でも明るい感じは想像出来ないですよね、先輩からは」
信子「でもあの当時はそういう子の方が気になるって言うか、視界の片隅で見てたりするのよねぇ。気が付いたら探してたり。まさに風早な感じ」
歩「あー…、わかるようなわからないような」
信子「当然恋愛感情だとは思ってないけど、気になるというか。何か用事を探して話しかけても素っ気なかったりすると、余計に気になったりねぇ。まあ今から思うとあいつはキョドってただけだろうけどさぁ」
歩「ありますよね。そういう子特有の素っ気ないそぶりとか」
信子「それでちょいちょい構ってたら、他の男子にいじめられたりして、心配して相手したらまたいじめられてたりと今から思えば悪循環を焚きつけてたなぁと我ながら思うわ」
歩「信子さんって人気者だったんですねぇ」
信子「あたしが人気ってよりも女の子と仲良くやってるように見えたから嫉妬してたんじゃないかなぁ。別にあたしにちょっかい出したりしなかったし、その男子らは」
歩「子供の頃の嫉妬って、ストレートで怖いですよね」
信子「それが子供達のイジメの原因の一つだとは思うけど、とにかく益利が泣いてたのを見つけてはハンカチ差しだしてたんだけど、あたしが行くと無理にでも平気そうなフリをするんだよね、真っ赤な目に涙が乾いてないのに」
歩「そんなことがあったんですか。同じ部活でしたけど、そういうことは気付かなかったです」
信子「それで、高校は別々で益利なんて子がいたこともすっかり忘れてたある頃、父親の会社が倒産して、両親が自殺して、あたしはひとりぼっちで家の中でへたり込んでたの…」
歩「エッ…!そ、そうだったんですか…」
信子「糸の切れた操り人形みたいになってたあたしの所に来て、引きずり出して今住んでる家に置いてくれたのが益利なの。『今度は俺が助ける番だ』なんてカッコいいこと言って。まああの頃のあたしにはそんな言葉や何が起きてるのかさっぱりわからないまま、益利に教えられた株式投資を無心になってやり続けて、気が付いたら今になったという感じ?なんかこの映画見てたらそういうの思い出しちゃった」
歩「お二人の間には色々あったんですね」
信子「まあ色々あったけど、結局あたし達の関係って家主と居候のままよねぇ」
歩「え、でも、うーん?恋人じゃないんですか?」
信子「お互いの気持ちって曖昧なままだからねぇ。まあいいんじゃないの、とは思う」
歩「この映画みたいに気持ちをはっきりさせた方がいいんじゃ…」
信子「長いこと一緒に住んでると、自分の気持ちってはっきりしなくなるのよねぇ。もう長年連れ添った夫婦のような」
歩「そんなもんですか…」
信子「まあ、益利が三浦春馬くんみたいにカッコ良ければ気持ちもはっきりするんだろうけど。なんてね」
歩「…ちょっと二人の関係が羨ましいですね(小声)」
信子「ごめん、なんて言ったの?聞こえなかった」
歩「あ、何でもないです。えっと、三浦春馬くんはカッコいいですね、って言いました」
信子「そうよね。キュンキュン来ちゃうわよねー」

気になる株価材料
失明に人工視覚、白い光「見えた」…国内初
Wi-Fiルーター内蔵、腕時計型、超小型――ウィルコムが提案する“次のPHS”
<ファミリーマート>葬祭業参入を検討 全国店舗網を活用
法人税率3%下げへ 政府税調、2千億円前後の「実質減税」で調整
日本の電子書籍市場は消耗戦 ハード、サービスともに乱立気味
通貨デリバティブで経営難、金融庁が実態調査へ
不況にもかかわらず過去最高の興行収入 映画業界が大躍進を遂げた4つの理由

黒崎銀二

Twitter:Ginji_k
この作品はフィクションであり、実在の人物・団体・事件などとは一切関係ありません。
ええ、フィクションです。
投資法は現物買い推奨
投資による損失は自己責任でお願いします。
福澤桃介と金子直吉の評価の低さを憂う。
2007年8月31日開設
紹介・リンクフリー
kurokei-bana-