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映画鈴木先生を観てきたの風景

朝刊
01 /28 2013
信子「ドラマ鈴木先生好きだったので観てきたけど、やっぱり鈴木先生だったわ」
益利「相変わらず独特な感じだよな」
信子「うん。鈴木先生は独特の視点で、わかりやすい悪い子である不良達はわかりやすいために先生が手をかけるのに対して、平穏に見える学園生活は手のかからない真面目で良い子達の心の摩耗の上に成り立ってるとして、信号を発することのない真面目な生徒達の内面を救う教育法の実験を行ってる学園ドラマなのよね。まあ、鈴木先生の内なる苦悩がドラマ上聞こえるけど、鈴木先生の心の声が聞こえなかったら、スマートに問題を解決していく先生にしか見えないかも。まあ、本当に良くできたドラマだったわ」
益利「それが今回の映画化というわけだ」
信子「まあ、ドラマの映画化ってそんなに良い出来というものは少ないわけで。ドラマハゲタカの映画も良い出来だけど、やっぱり見直すならドラマの方がいいのよね」
益利「ということは今回もそんな感じか」
信子「うーん。何というかこの映画鈴木先生はドラマの映画化やドキュメンタリー映画と違う分野の気がするの。この映画の伝えたいことは学生生活にも実社会にもグレーゾーンが重要ではないかという投げかけと、そのグレーゾーンという緩衝材が社会を守ってる一面があると言うことを表現したかったのよ。そういう面では良くできてる。なんていうのかなぁ。学校の授業の一環で見せるとしたら、最高の映像作品じゃないかと思うの。映画云々ではなくて、退屈でつまらない道徳ビデオの革命というか。なんか映画という枠組みでないところで評価したい映画なのよね」
益利「映画としては微妙と言うことか?」
信子「微妙じゃないけど、生徒会選挙の流れは良かったけど、最後の最後のサイコドラマ的にしたかった流れがちょっとねぇ。うらぶれた昔の優等生との絡みはもうちょっとリアリティのある形で欲しかったし、もっとなんか救いようのある終わり方が出来なかったものかと思う。ちょっと最後がファンタジーというか古いパニック映画みたいな流れがなぁ。素直に生徒会長選挙編で攻めてくれれば良かったのに、それだけだと弱いと思っちゃったのかもなぁと思うと残念。映画ってこういうもんだろ?感というか映画にこういうの期待してるんだろ?みたいな主張が見えちゃったというか。まあ、あくまでもあたしの感想だけど、でも観てる人はみんな選挙の流れが普通に面白かったから、突然違う映画見せられてるような感覚に陥っちゃったんじゃないかと思うんだけどねぇ」
益利「個人的には卒業生の不良が先生訪ねて来たとに鈴木先生に言ったセリフは秀逸だったな」
信子「あのセリフは本当に衝撃だったし、後半のサイコドラマの展開よりも突き刺さるセリフだったわね。あっちの方が最後の事件よりもよっぽど怖かったなぁ。ああ、これ間違ってないなぁ。リアルだわぁ。つーか教師やってる人が聞いたら、ショックな事実よね。ああいう衝撃が欲しくて鈴木先生期待したのに、最後の展開がなぁ。まあ、でも最後の展開前までは本当に良かった。何で最後ああしちゃうかなぁ。もったいない映画だったなぁって感じ」

黒崎銀二

Twitter:Ginji_k
この作品はフィクションであり、実在の人物・団体・事件などとは一切関係ありません。
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2007年8月31日開設
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