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ダイヤモンドザイの漫画の風景

朝刊
04 /25 2011
信子「へえ、こう来たかぁ!」
益利「何が来たんだ?」
信子「ダイヤモンドザイで連載してた投資漫画よ。ずっと気になってたけどこう落としたのかと感心したの」
益利「あー、そんなのあったなぁ。女子高生に投資を教えながら展開を盛り上げてた奴な」
信子「それがさぁ、前の時は起きたことをネタにしてたじゃない。だから、まあ落としどころはわかってたわけだけど、今回は違ったのよ」
益利「違ったってどういう風に?」
信子「悪役達が実行に移した空売り先はなんと日本国債なの」
益利「おお。確かに日本国債空売りは東海地震のようなもんだよな。いつか起こるって誰もがわかっててもそれがいつかわからない。確かに国債空売りは悪役の投資戦略としては面白い。だけど、実際には国債は暴落してしていないのが現実だよな」
信子「そうなのよ。だから、ずっとどうやってこの話を落とすのか気になってたの。だって、当然悪役が国債空売りしたって事はそれが失敗しなければならないじゃない?」
益利「確かにな。国債が暴騰するシナリオにしなければならないのか。あ、でも最近国債と円高になったな。東日本大震災で…」
信子「まさにそれが今回の物語の落としどころになったのよ!あの地震による国債暴騰と円高によって悪役が負けて、悪役側に寝返ってた前作の主役の女の子も心を入れ替えたの。そして物語は大団円で終わり」
益利「へえ、すごいな。良く出来た落とし方だな。見事だ」
信子「でもね。この国債空売り戦は震災前から始まってたのよ…」
益利「と言うことは、どうやって話を落とすつもりだったんだ?」
信子「それが気になるのよね。ましてや連載中に本当に日本国債が暴落したりでもしたら、物語は悪役が勝っちゃうじゃない。それに大震災が起きて国債暴騰円高が起きたから、現実とリンクさせてた物語としてまとまったけど、今回の国債空売り戦はに関しては前の時とは違って、ネタになる事件があったわけじゃないから、どうするんだろうと冷や冷やチェックしてたのよ」
益利「無理矢理事件を作っても読者が読者なだけに納得しないだろうし、ベタにコネで日銀あたり国債を買わせるとかかなぁ。でもオチとしては弱いし」
信子「数ヶ月前から大震災を読んでたなんて有り得ないし、大震災後から国債空売り戦ネタを始めたなら先は読めてたけど、まさか現在進行中の国債空売り戦を震災後最初の雑誌でネタとして織り込んで綺麗にまとめたことに本当に感心してるのよ」
益利「うーん、しかし元は一体どういうオチにしようとしてたんだろう」
信子「まさか連載中に国債が本当に暴落した時にはどういう話にしようとしてたのかも気になるのよね」
益利「その作者はまさに賭けて勝った感じだな」
信子「あのホイチョイプロダクションよ」
益利「さすがバブルの波に乗りきったホイチョイスゴいな」
信子「根っからのギャンブラーなのよ」
益利「…でもホイチョイが投資漫画…?」
信子「会社は見かけによらないわねぇ」
益利「…見かけ、なのか?」
信子「私を投資に連れてって、とか?」
益利「彼女が投資をはじめたら、とか?」
信子「バブルへGO!!」
益利「それはまんまだな」

黒崎銀二

Twitter:Ginji_k
この作品はフィクションであり、実在の人物・団体・事件などとは一切関係ありません。
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2007年8月31日開設
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