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映画ホリデイとパトリオットの風景

朝刊
04 /23 2012
信子「ホリデイいい!クリスマスをテーマにした傑作恋愛映画と言えば今までラブ・アクチュアリーだったけど、これは並んでるかも知れない!」
益利「お前のナンバーワン恋愛映画のラブアクチュアリーに並ぶとはスゴいな」
信子「これも複数恋愛が同時進行なんだけど、ホリデイは二つの恋愛物語なの。ラブアクチュアリーはもっと多かったけど、二つに絞ってたお陰でラブアクチュアリーよりも一つずつを深く描けたというか。それは当然か。でもこの失恋した二人のアメリカ女性とイギリス女性がチャットですぐに家を交換してお互いが違う環境に飛び込んでそこで新しい人間関係を作っていくってのはドラマチックなのよ。しかもこの二人の主人公であるキャメロンディアスとケイトウィンスレットは電話で話すことはあっても会うことが無いのが潔いのよ」
益利「キャメロンディアスってあのキャメロンディアスか?どうなんだろう。あまり良いイメージが無いけどな」
信子「確かにキャメロンディアスは癖の強い女優ではあるけど、あれはあれで重要よ。あのポジションやれる女優なんてそうはいないし、何よりコメディ女優のイメージがあるものの、あたしはイン・ハー・シューズでのキャメロンは本当に良かったから、嫌いじゃないわ。特にインハーシューズのキャメロンの役はキャメロン以外には無理よ。おバカで遊び人で繊細な天真爛漫な女性ってのはキャメロンにしか出来ないわ」
益利「ずいぶんキャメロンディアスの評価高いな」
信子「ただ灰汁が強いから使い方は本当に難しいとは思う。でもだからこそウマく活きた時のキャメロンは魅力的よ。それにこの映画のもう一つスゴいところはキャメロンディアスよりも灰汁の強いジャックブラックをこんなピュアラブストーリーに突っ込んだところね。はっきり言ってキャメロンディアスとジャックブラックを共演させてオバカエロコメディにしなかった事の方が冒険よ。ケイトとジュートロウでこんな物語を作るのは当たり前だし。ケイトとジャックブラックの物語をもしもケイトとジュートロウでやってたらきっと当たり障り無かったと思う。けど、ケイトとジャックブラック、キャメロンとジュートロウの相手同士で物語が進んでいくのは素敵。あと対照的なのがキャメロンの方はキャメロンらしくセックスから始まる純愛で、ケイトの方はプラトニックな恋愛という対比もいいわね。ゴールは同じでも人によってそのアプローチの仕方がまるで違うっていう対比がなかなか。それでこんないい加減な関係から始めるのもキャメロンだからどこか許せるのが彼女の魅力なのかも」
益利「ジャックブラック?ジャックブラックってあの?スクールオブロックのジャックブラックだろ?想像つかねぇ」
信子「でしょ?あたしもそこが気がかりだったんだけど、ジャックはいいよ、いいよー。本当に素敵。ジャックの魅力を100%引き出してるキャラだったわね。本当にあの灰汁の強い俳優二人を使い切ったのは芸術よ」
益利「へえ、そうなんだ」
信子「あとパトリオットも観たんだけど-、やっぱりメルギブソン素敵すぎ。あれこそ肉食系男子だわ」
益利「まあ、メルギブソンは肉食系男子だな」
信子「というかね。気付いたの。ハリウッド俳優にも肉食系俳優っていなくない?メルギブソンが第一線だったときはそんな俳優ばかりだったけど、今のハリウッドにメルギブソン級の若手俳優がいるかというとどこか物足りないと言うか」
益利「今活躍中のテイラーキッチュとか肉食系っぽいけど、メルギブソンと比べればちょっと物足りないよな」
信子「そうよ。メルギブソンのあの残酷さがどこか滲み出てる感じとそれを動きに出す演技とか最近の俳優には観られないよね。確かにみんな良い俳優だけど、型にはまった動きというか暴力というか。メルギブソンの怖さが無いというか」
益利「メルギブソンの狂気と言えばブレイブハートとかなぁ。あれはものすごかったな」
信子「そうよ。ブレイブハートは傑作よね。あのメルギブソン系なのよ。パトリオットは。舞台はアメリカ独立戦争だけど、流れは似たようなものね。ちょっと時間的に長かったけど、長さを感じさせない物語だった。本当によかったというか、最近こういう頼もしいけど危なっかしい英雄やれる俳優って観ないわね」
益利「そういや、昔の俳優的なかっこよさは観なくなったなぁ。なんか最近の俳優はパソコンのキーボードを叩いてるイメージだし」
信子「そう言えば、パトリオットでメルギブソンはSounds good.って良く言ってたっけ。あたしもこれからSounds good.って使おうかな」
益利「なんだそのサウンズグッドって?」
信子「うーん、何となくその響き良いね的な感じで、そのアイデアいいねって感じで使ってたと思う」
益利「ふーん、なるほどね。オレもメルギブソン観たくなってきたよ。今度観てみるか」
信子:Sounds good.

黒崎銀二

Twitter:Ginji_k
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2007年8月31日開設
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