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良い物はやっぱりイイの風景

朝刊
10 /10 2011
信子「あーあ、この出費はデカいわぁ。もっと安く済ませたかったのにぃ…」
益利「なに無駄使いしたんだ?」
信子「うん?ああ、あのね。前にパンクして修理したタイヤから空気漏れが酷くなってきたから、タイヤ交換したわけのよ」
益利「それは結構な額が飛んでいくな」
信子「うん。でも一番安いタイヤが四本セットで一万円切ってたから、そんなにかからないかなぁって思ってたのよ」
益利「工賃含めて一万数千円ってところか」
信子「そう踏んでたんだけど、なんとアルトバンのホイールが12インチという変態サイズだったの!道理でタイヤが小さく見えてたわけよ。実際に小さいんだから」
益利「12インチって、そんなタイヤあるのか…。軽って13とか14かと思ってたのに」
信子「お店の人が『12インチあったっけなぁ?』なんて言うくらいだったし、ちょっとビックリした」
益利「軽タイヤなんて山ほどあるのに12インチは逆に無いわけか」
信子「そうなのよ。お店の人について行ったら、本命だった安タイヤは13インチで無理なのでスルーして、奥に行くとなんとそこにあったのは4本セットたった一つよ、一つ。ビックリしたわ。しかも値段が2万円超えてたし。完全に想定予算オーバーよ」
益利「レアモノだな、それ」
信子「最近の流行りだとXレアね。まあ、もうパンクタイヤに気を使うのもうんざりだし、他のタイヤも痛んでたから、好感したかったしもうどうでもいいやってそれを注文したの」
益利「おー、お前にしては珍しい。衝動買いだな」
信子「メーカーもろくに見ずに流れるようにそれでいいって言って、交換して貰ったわけよ。一応手持ちのお金で払えたし」
益利「まあ事故るよりは安く付くからな」
信子「それで交換したタイヤを見たら、なんと黒光りするブリヂストンタイヤなのよ。勢いで魔法の靴のブリヂストンタイヤ履いちゃったわけよ」
益利「ブランド物とはお前にしては珍しい事になったな」
信子「ブランド物といえばブランド物ね。やっぱり真っ黒な新品のブリヂストンタイヤはキレイだわ。ちょっと見とれちゃった。高かったけど、ブリヂストンの名前がタイヤに付いてるならいいやと自分を納得させてね。それで車に乗って走り出したんだけど、これがビックリするくらい乗り心地が違うの。タイヤがしっかり路面を掴んでるのがわかるの!ビックリしちゃった」
益利「ほう。ちょっとフィーリングが違うだけじゃね?大金払ったから、ペイハイになってるのかもなぁ」
信子「違うの!本当に乗り心地が違うの。良く車にとって一番重要なパーツはタイヤだとF1で言ってたけど、それがわかったわ。やっぱりタイヤこそが車の全てを決めてるのよ。どんなに良いエンジンでも路面と触れてるのはタイヤだもの。それくらい重要な物だってことがブリヂストンタイヤ履いてわかったの。さすが足袋にゴム底を付けて成長した企業なだけはあるわ」
益利「じゃあ、お金を払って良い事を学んだな」
信子「似たような物があった時に高い物を買う奴はバカだと思ってたけどゴメン、あたしが間違ってたわ。やっぱり良い物はイイのよ。安さに逃げるだけが人生じゃないわ」
益利「良い勉強になったな。それよりもアルトバンのホイールサイズが12インチって方が驚いた。場合によっちゃホイール換えた方がいいかもな。13インチなら安いタイヤが多いし」
信子「でもホイール大きくなってタイヤが大きくなると値段も上がるからねぇ。この12インチっていう変態サイズでブリヂストン履いた方がいいわよ」
益利「割安オタクのケチなお前がブランドの中で安い物を選ぶようになるとは」
信子「安物とイイ物を安く買うことは全く違う事だわ」
益利「はいはい、ソーデスカ」

黒崎銀二

Twitter:Ginji_k
この作品はフィクションであり、実在の人物・団体・事件などとは一切関係ありません。
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2007年8月31日開設
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