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上場企業の業績良くても寂れていく地方の風景

朝刊
02 /21 2011
信子「まーた、閉店してる店が増えてるー」
益利「あそこの店舗もがらんどうだな…。ふぅ、車で流すと改めて気付くな」
信子「問題はさぁ、閉店する事もあってもその後に入る店が無い事よね-。しかもこういう大きな道沿いでも」
益利「上場企業の業績はいいんだけどなぁ。地方の店舗や工場はそうでもないのが現実か」
信子「ぶっちゃけどこも瀕死よねぇ。お店なんて開いていても土日なのに客なんてまばらなのは当たり前。これじゃあねぇ。なんとかならないもんかね」
益利「うーん、地方から完全にお金が引き上げていってるって感じだからなぁ。このじり貧を止める手立てはなかなかないだろうなぁ」
信子「東京が景気がいいとは言わないけど、基本的に地方からお金が東京に流れるようになってるからねぇ、日本って。油断するとみんな持っていかれるわ」
益利「東京に集まったお金が公共事業で戻ってきてたわけだからなぁ。まあ、だからといって公共事業でまた地方にばらまくってのも違うしなぁ。東京に集まらずにもう少し違ったお金の流れ方を作って欲しい。このままじゃ地方が東京にお金も若者も吸い尽くされて吸い殻になってしまう」
信子「受験勉強して良い大学行こうとすれば東京に行かざるを得ないしね。そうなると、若者が東京に生活を根付かせてしまうし、東京で就職して結婚も東京ですれば地方の両親は結婚式を挙げるためにバカ高いお金を東京で散財をしなきゃならない。結婚だけでどれだけ地方から東京にお金が流れ込むか。地方にいる奴はみんなバカだから気付いてないとでも思ってるのかしら?絶対いつかぎゃふんって言わせてやるんだから!官僚共め!」
益利「地方の人間が東京に向けてお金を投資する事はあっても、逆に東京から地方への投資はまるでないからな。キャッシュフローで見れば地方が痩せ細る理由もわかるってもんだ。東京にしてみれば日本のGDPは重要だろうが、地方の人間からすれば日本のGDPが上がっても実感なんて沸かない。どっちかというと自分の住んでる県のGDPの方が重要だよな。県事のGDPを見ればどの県からお金が流れ出してどこに流れ込んでるかよくわかると思う。まずそこをはっきりと認識して県は経済戦略を練らなければ、日本のGDPだけで振り回されていたら東京だけに資本が大量に流れ込んでいるけど、他県はみんなマイナスGDPでもGDPが大幅プラスなんて事になりかねない」
信子「でもなぁ、やっぱり東京は色んな意味で有利よねぇ。役所は揃ってるし、名前だけ立派な大学も抱え込んでるし、企業の本社も勢揃い。いかにしてあの日本経済の心臓から群馬に大動脈を引っ張ってくるかよ。地方が自由な経済戦略がとれないように霞ヶ関が蜘蛛の巣のような法律で縛り付けてるから難しいし。経済特区みたいな地方差別的な事もどうせ霞ヶ関のさじ加減だろうし。難しいわね」
益利「地方事に法人税を設定できたら、もう少しやりようはあるんだけどな。地方ほど企業誘致のために法人税を下げることが出来れば本社をこっちに引っ張り込める。今みたいに日本全国どこも同じ条件であればそりゃ東京の方がいいに決まってるしな」
信子「くそー、地方をがんじがらめにしやがって霞ヶ関め。そんなだから日本全国どこも似たような風景ばっかりで観光旅行にも面白みがないんじゃないか。日本中どこ行っても似た景色にして国内旅行まで殺してさ」
益利「連中にしたら全部同じが気持ちいい趣味なんだろ。男子学生は坊主で女子学生はお下げみたいな」
信子「あー、なるほど。そういう変態趣味っぽいね。しかし、どうにかならないかなぁ。大きなショッピングモールでも空き店舗とか出てるし。まあ、あそこなら埋まるとは思うけど長いこと空きスペースだと不安感が漂うのよね」
益利「ショッピングモールはいいけど、商店街なんか映画ロッキーのフィラデルフィアみたいな寂れた感が漂ってるからなぁ」
信子「ロッキーのフィラデルフィアってちょっと不穏な感じはするし不景気感が漂ってたよね。言われてみればそんな感じがするわ。ああ、先進国の地方ってのはこんなものなのかもねぇ」
益利「オマハみたいな地方はバフェットがいるから、違うかもしれないけどな」
信子「それだわ!世界的にもスゴい投資家がいればその街のブランドも上がる。でも世界的な投資家なんて日本にいたら特捜地検に睨まれて何にもしてないのに犯罪者にされるわ」
益利「この国は妙に社会主義だからなぁ。何が原因なんだろ」
信子「法律が多すぎるのよ。減らさないから。きっと普通に生活してる一般市民も実は厳格に法律を当てはめれば立派な犯罪者になっててもおかしくないわよ」
益利「言えてるなぁ。日本の法律全部覚えてる人なんていないだろうしな」
信子「年金の法律だけでもきっといないわよ。どうぜ整合性なんて見ないで消さずに増やしてるんだから」
益利「地方は何とか打開案は無いものかなぁ」
信子「うーん、一つあるとすればぁ…」
益利「お、何かあるのか」
信子「アメリカで起業して日本の地方で工場を建てる」
益利「…日本で起業するのって面倒だしなぁ。言えてるかも」
信子「もっと日本が自由な国だったら、いや時代後れな法律がちゃんと削除されてる国だったらなぁって思うわ」
益利「ネット選挙禁止の法律がネット時代に新たに作られた法律じゃなくて、昔の別の案件に作られた古い風習を封じるための法律ってのがなぁ。もう拡大解釈だと思うんだけど、アレでネット選挙禁止ってのも変な話だよ」
信子「なんであの法律が残っててしかもネットに適用するのかわかんないよねぇ。まさに日本は法律ゴミ屋敷ね」
益利「法律ゴミ屋敷!言えてるなぁ」

黒崎銀二

Twitter:Ginji_k
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2007年8月31日開設
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