日々ロック観てきた。正直期待してなかったけど、監督が入江悠監督で、ヒロインに二階堂ふみが出てるというので失敗はないかなぁくらいの感じで行ってきた。
まあ、行ってみて始まりは酷いギャグ映画みたいなノリだったけど、空気が変わったのは天才二階堂ふみの登場からだ。もう登場した瞬間から空気を持って行くというか、さすが天才。登場してから、雨上がりの夜空にを歌い、その後の乱闘までの流れは見事で二階堂ふみの演技の魅力が充分に出てるし、何よりロックだ。
この手のドラマにありきの主人公がどうもロックでない感じが鬱陶しかったけど、最後の演奏と曲と歌詞に妙にこみ上げてくる物があって、涙が溢れてきた。歌詞はしょうもない言葉ばかりだけど、この映画の中の言葉を歌詞にしてるから、妙にくる。この映画を観ていてこそ伝わる言葉というか、まあべったべたな話と流れだけど、だからこそいいのかもしれない。なにより二階堂ふみがありきたりの映画にさせないのがさすが。
とにかく今になって思い返すと何を涙が出てくるほどの事があったか忘れてしまうくらいの内容だけど、多分もう一度観たらこみ上げてくるだろう。
ただこの手の音楽がテーマの映画はスピーカーが重要というか低音が弱いと何も伝わらないので、DVDになってから家で観ても魅力は半減以下になるだろう。やっぱり映画館のスピーカーで聴いたからいいのだろう。まさかの今年上位に入る邦画だろう。