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クリスマスプレゼントに靴はいかがの風景

朝刊
12 /12 2011
信子「こうやってさ、ショッピングモールを歩く人のファッション見ると色々わかることあるよねー」
歩「みんなオシャレですよねー。あれとあれを合わせるのかーとか」
信子「ホントよね。それと気になったのがやはり靴よ」
歩「みんな気合い入ったブーツ履いてますよねー」
信子「女性は服から足まで気を使ってるからそれなりに見えるけど、問題は男よ」
歩「男性ですか?」
信子「バシッと決めた彼女になんか映画カイジ風の負け組ファッションの男性がいるじゃん」
歩「あー確かに。いますねー。オシャレな彼女とオシャレな彼氏とか絵になるけど、男性が残念なのがちらほら」
信子「男は老いも若きも足に気を使ってないのよ。ほら、くすんだ格好してる人の足下見るとみんな似たような靴を履いてる。スニーカーなのかランニングシューズなのかスーパーで安く売ってそうな奴だったり、それを履きつぶしてボロボロだったり」
歩「確かに靴に気を使ってるとは言い難いですね。そんな人は確かに冴えない感じがしますね」
信子「あたしは最近思うんだけど、服がくすんでるから靴がダサイんじゃなくて逆なのよ。靴に気を使ってないから、くすんだ服を着なきゃならないのよ」
歩「どういう事ですか?違うんですか、それって」
信子「普段から履いてる靴がアレだと、妙にこざっぱりした服を着ようにもなんか服が派手なように感じて着れないんじゃないかと思うわけ。あの靴に派手な服とか着れないでしょ?」
歩「確かにああいう靴だとああいう服が一番落ち着きそうですよね」
信子「そういう思考になるから、無意識のうちにあの靴に合わせた服になっちゃうのよ。しかもあの靴もまだ履けるからとずっと履き続ける。そうなるとダサさのスパイラルに陥っちゃうんじゃないかな。逆に女性はみんな靴からしっかり選んで履いてるから、服装もそれに合った服を着てるでしょ。それにほら、オシャレな格好してる男性は靴がしっかりと派手めなオシャレな靴を履いてる。逆に靴は派手だけど格好が負け組なんて男性はまず皆無。靴と負け組ファッションの関係に気付いてから、歩いてる人の靴と服をチェックしてるけど、靴のセンスがいい人は服のセンスも良いのよね。ちゃんと選んできてるっていうか」
歩「言われてみれば確かにオシャレな靴を履いた冴えない服装の人は見たこと無いですね」
信子「そんなわけだから、彼氏に服のセンスというか意識が無くて物足りない。私がオシャレしてるのにその格好は無いでしょって思ってる人は彼氏に派手な靴でも贈ってやればいいのよ。プレゼントって貰い勝ちが正義って思ってる人が多いけど、プレゼントは相手に新しい価値観をぶつけるチャンスでもあるわけよ。多少出費が多くても連れてる彼氏がオシャレになってくれるなら、安いもんじゃない。ほら、あのカップルも彼女は気合い入ってるのに彼氏のルーズなファッションと言ったら、まるでエスポワール号に行くみたいね」
歩「あの彼氏の靴もアレですねー」
信子「せっかくだから、クリスマスも近いことだし、ああいう彼氏にクリスマスプレゼントに派手な靴でも贈ってやればいいのよ。それでこの靴をずっと履けって言って」
歩「オシャレなコートとかダメなんですか?」
信子「ダメダメ。靴があれだときっとこのコートは派手すぎて着れないよ、オレには似合わないって事でタンスの肥やしになっちゃうのよ。靴は建築物の基礎と同じなのよ。靴の上にオシャレが乗るんだから、基礎がしっかりしてないとぐらぐらになっちゃう。だから、派手な格好してる人は気合いの入った黒いブーツでガシッと基礎を固めてるのよ、きっと」
歩「なるほどー」
信子「逆に言えば、基礎である靴が派手だと今までのくすんだ色の服が合わないと気付いて自然と無意識のうちに勝手にオシャレになっていくわけよ。靴がダサイから派手な服が着れないように、靴がオシャレだとダサイ服は着れなくなる。まー彼氏をオシャレになって欲しかったらケチらず靴を自分好みのを贈ってやる事ね。ここの投資をケチるようじゃ、この先自分は満足のいく服は着てるのに格好に無関心の相手に愛想を尽かして別れるなんて事にもなりかねないんじゃないかな。相手が悪いと思うんだろうけど、相手を変えられなかった自分にも非があるわけで。ほら、そうやって格好に無関心の男性が中年老年になった姿があちこちにあるでしょ」
歩「あー、老けた人達の休日ファッションってアレですね-」
信子「特に中年達の足下を見て。みんな似たような靴履いてるでしょ。あれが諸悪の根源よ」
歩「ホントだー」
信子「でも靴も気をつけないとあそこまでいっちゃったらアレよね-」
歩「あのビジュアル系ロックバンドみたいな格好してる男性ですか?」
信子「靴を見てよ」
歩「あ!あー…ヒールですよ、あれ。女性ものですかね?」
信子「良くわかんないけど、ああいう靴を履くとああいう格好になるっていい例ね」
歩「靴が女性的な物だと女装というかユニセックスというかそういう格好になっちゃうんですね」
信子「靴が服装を決めるのよ、きっと」
歩「私もあんな感じのカッコいい黒いブーツ欲しいなぁ」

黒崎銀二

Twitter:Ginji_k
この作品はフィクションであり、実在の人物・団体・事件などとは一切関係ありません。
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2007年8月31日開設
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