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テレビが作った野球バブル

朝刊
09 /27 2009
 今まで日本人は数少ない局しかないテレビからチャンネルを選択することで、テレビを意識もせずに見ていた。すると自然とテレビから与えられる情報がその人の価値観に影響を与えていて、知らず知らずのうちに、テレビの与えた情報から取捨選択をしているわけだ。と言うことはテレビが勝手に盛り上がって取り上げたり、何度も発する情報は視聴者の中に蓄積更新されていき、意識せずとも意識してしまうわけだ。
 そんなテレビが勝手に盛り上げたり、取り上げていた情報で人に影響を与えていたのは、やはり野球だろう。過去のテレビは野球シーズンになれば、必ず巨人戦を頼まれもしないのに放送していた。しかも数少ない局が取り合ってまで放送していたわけだ。そうすると、野球に興味がない、野球を知らない人の目にも触れることになり、野球は知らないけど巨人は知っているという事になる。テレビは巨人は全国民知ってるのだからとスポーツニュースなどはスポーツと言いつつもほぼ野球で、まず巨人から扱っていた。いつでも試合があれば夜の良い時間を二時間近くも占拠してるわけで、複雑なルールの野球ですら、誰もが知るスポーツになっていた。だから、野球とは元々人気はあっただろうけど、テレビ局の放送による人気の底上げがあったわけだ。しかも当時のテレビは日本人がみんな観ていたようなものだから、その影響たるや想像を絶するものである。その証拠に当時のセリーグとパリーグの人気差がそれを現してるだろう。きっとテレビラジオがもしも野球を取り上げなければ、セリーグと言えども、当時のパリーグレベルだったのではないかと思う。
 そんなテレビに愛された巨人が今では地上波で放送されていない。野球人気が下がったというのもあるだろうが、テレビで人気を底上げてしていた人気スポーツがテレビから追い出されたら、どうなるだろうか。人気が無くなるどころか野球そのものを忘れられてしまうだろう。今でもスポーツニュースではトップで扱ってはいるものの、巨人がリーグ優勝したことを知らない人はどれほどいるだろうか。さらに、セリーグをどのチームが優勝したとか興味の無い人もいることだろう。中にはテレビで野球をやらなくなったお陰で、実は自分はそんなに野球に興味が無かったことに気付いた人もいるのではないだろうか。
 巨人ブームというのはテレビが作り出した一つの幻想だったのだ。その幻想が崩れないように読売は強い選手を補強し続けていたわけだ。そんな幻想が崩れ、ネットの台頭でテレビそのものの影響力が弱くなると野球ブームを作っていたくてもそれの維持が難しくなる。とうとうテレビから追い出された野球は、これからとてつもない不人気スポーツへと落ちていく事も有り得るだろう。テレビの後ろ盾というのは絶大な人気収集装置なのだ。テレビから消えて人気が落ちたスポーツではプロレスの例もある。あの巨人ですらプロレスを笑えない状況を想像する時期も来るだろう。
 今はまだ野球を全国ネットで放送していた時の貯金で人気はあるものの、これからの若い世代の目には触れることもないので、今の状況が続けば野球何それという世代も出てくるだろう。野球なんてマニアックでプロなのか雇われなのかわからない雇用形態よりも自分の実力で賞金をつかめるゴルフの方が人気になるかもしれない。あの賞金を取り合う形式は間違いなくプロらしくわかりやすいし、賞金でランキングというのが若者の心を強く訴えるものがあるだろう。
 それに比べて野球は出来高ではなく、契約というスタイルだし人気が無くなれば今のような高額な契約金など無理だろう。今のファンの貯金が切れてきた時に野球はどうなっていくのか気になるところだ。しかし、あれもバブルであったわけだから、当然収縮していくだろう。そのうち何で野球選手ってあんなにお金貰えるんだ?なんて若者に言われるようになるだろう。
 そもそもモータースポーツ好きな僕から観れば、日本の野球というか巨人だけピックアップしたスポーツニュースの異質さは気持ち悪かった。F1やMotoGPなど日本企業や選手が頑張っている世界最高峰のスポーツをないがしろにしてまで、リーグ戦の一試合を取り上げる必要があるのかと。世界の最高峰であるF1やMotoGPのニュースを放送してる局でちょっと取り扱うだけで、巨人は全局取り扱い世界大会は一局のちょっと小さな扱いという歪さ。もうさ、ニュースコーナーとか言わずに巨人と野球コーナーに改名しろよと言いたくなる有様。あんな状態なら巨人に人気が集まるのは当然だし、ウザくてアンチ巨人になる人も巨人を通じて野球ファンになる仕組みである。大活躍の加藤大治郎やノリックなどファンになるどころか、スポーツファンでスポーツコーナーを欠かさず観てても知らないという状態。
 とは言っても今の野球はテレビから追い出されていて、その人気の低下はどうしても覚悟しなければならない状態だろう。これから野球業界は真の経営を求められることになる。どう人気を維持するか、選手が満足いくだけ稼がせる事が出来るか、新たなファンを獲得できるか。野球を知らない人にあの複雑なルールを認知させるか。ぜひ野球関係者はプロレスの前例を参考に経営努力に励んで貰いたい。

<前原国交相>ダム中止で補償新法提出へ 八ッ場、川辺川
 前原大臣の頑張りには頭が下がる。しかしお陰で国交省の巨大さが良くわかる。今までの大臣がお飾りだったのは事実だな。あれだけ広範囲で巨額の予算を使っていた省庁を管理しようとしたら一筋縄ではいかないよな。前原大臣の仕事ぶりが国交大臣として本来あるべき姿なのだろう。
 それから川辺川ダムの住人は交渉の場についていて冷静さが見えるものの、我が群馬の八ッ場ダムの方はと言えば、幼稚な対応に群馬の首長クラスの会合もアホな全会一致という、日本全国からバッシングされそうな恥ずかしい事をしている。土民と罵られても仕方ないだろうが、首長どものは知事を始め自民にべったりなのでどうしようもない。時代が読めないのか、利権がまだあると信じてるのか老害丸出しなわけだ。
 群馬が老害丸出しな対応なのは仕方ないのは、まず自民の大物議員を輩出していた為に、ダム事業が中途半端に進んでいる点と、若者を東京にとられ有権者の高齢化も進んでるという点がある。まあなんにしても八ッ場ダムに関しては地元住民が国の補償を受けた方がいいに決まってる。補償額を引き上げる為のゴネなら交渉術として理解は出来るが、交渉もしないやり方はただのアホウでしかない。地元は金銭面での落としどころを決めていないのだろうか。ゴールも決めずにごねてもただ不幸になるだけだということがわからないのか。その点川辺川ダム住人はしっかりと対応してるのに地元群馬があれでは非常に残念だ。

時価総額・資産が世界最大の銀行、全株流通制限解除-中国
 今や中国の銀行が世界最大の銀行なのか。

ベトナム株、大手企業で相次ぐ無償・有償増資
 もう中国ではなくベトナムの時代か。なんか世界経済は新興国での経済復興のマニュアルができてるんじゃないかと思えるくらい新興国の移り方が早いな。


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黒崎銀二

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福澤桃介と金子直吉の評価の低さを憂う。
2007年8月31日開設
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