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英和辞書買ったの風景

風景
03 /30 2015
信子「まさかこの歳になって英和辞書買うとは思わなかったわ・・・」
益利「それはこっちのセリフだ。なんで英和辞書買ってんだ」
信子「いや、だってぇ~、英語聞けるようになってきたけど、やっぱりわからない単語はわからないままなのよ。まあ、文脈から推測は出来るけど穴埋め問題みたいな感じで面倒だし。だったらさぁ、辞書で調べたほうが楽じゃね?って感じ」
益利「英和辞書なら学生時代のがどこかに埃かぶってあるんじゃないか?」
信子「あるとは思うけどねぇ、愛用の超旧版のジーニアスが。でもさぁ、最近大学受験の参考書見て思ったんだけど、やっぱり色々進化してるわけよ。だったら辞書の進化ってのも見たくなって手にとって見たわけよ」
益利「そんなに昔と変わるもんかね」
信子「英語は変わらなくてもむしろ日本語の方が変わってるってのが日本語の面倒なところだけどね。まあ、そんなわけで全部手にとってケースから外してパラパラ見たけど、辞書ごとに特色もあって面白いもんだわ。学生の頃はジーニアス一択みたいなこと先生に言われた気がするけど、それはちょっと偏狭な考え方ね」
益利「へえ、そんなに辞書ごとに違うものか」
信子「うん。だいぶ違うわね。オーソドックスな一色刷りから四色刷りまであるし、色がカラフルになるだけで大分見やすさが違ってくる。さらに豆知識的なものを大分書き込んでたり絵が描かれてたりとその人が求めてる知識によって大分選択は変わってくる。確かにジーニアスは良い辞書だとは思うけど、ジーニアスが一番いいとはまた言えないことも事実よ」
益利「四色刷りとか絵もあるのか。なんか百科事典っぽくなってるんだな」
信子「あー、確かにその表現があってるかも。英和辞書の百科事典化とも言えるかもしれない。語彙数が少ないとは言ってもその分見やすかったり、引く頻度の多い言葉は大きい字で書かれてたり例文や熟語も書かれてたりと面白かったわ」
益利「なるほど。そうなるとではお前はどの辞書を選んだのかが気になってくるな。語彙が多い辞書か、見やすい辞書か、説明が富んでいる辞書か」
信子「そうなのよ。問題はそこなのよ。確かにどの英和辞書も素晴らしいけど、ただ読ませる相手は学生に向けてるって伝わってくるのよね。なんかあたしが求めてるのは別に受験用にお綺麗な英語だけの辞書ってのも違うのよ。むしろ経済とか現代語に強い辞書がいいなぁって感じで。そこで選んだのが旺文社新英和中辞典。時事英語を入れて13万5千語は魅力で結構変な英語まで載ってたから、これしかない!って買っちゃった」
益利「13万語!すごいな」
信子「すごいのよ。ジーニアスとかの受験生御用達辞書は10万語あたりで、まあ受験にはそれでいいと思うし。改めて辞書と向き合ってみて思ったのが、辞書が受験を意識しすぎてどこか辞書は学生の物って感じがあるし、実際辞書の語彙も受験英語用になってる。この中辞典はそこからちょっと大人向けに意識して作られてる気がするのよね」
益利「そんなもんかね。まあ良い辞書持ってても使わなきゃ意味けどなー。てかもう一冊はなに?」
信子「こっちはポケットプログレッシブ英和辞典。俗にいうポケット辞書だけど、これも時事英語に特化していて8万5千語も載ってる。しかも二色刷りで少し見やすく、英単語に和訳だけで余計な説明が無くシンプルに単語だけを調べることが出来るの。他のポケット英和辞典も語彙数は同じくらいだけど、パッと開いた感じ見やすく調べやすいと感じたのがこれだったからこれにしたの。それに手元においてすぐに調べるには物理的に小さい方が調べやすいだろうし。多分大人向けの英和辞典の正解は無駄な説明を省いて単語だけ載せてる辞典なような気がする。その代わり単語は色や大きさで見やすくして欲しい。あと片手で調べられるサイズで。なんとなくこれを手にとった時にこれが大人の英和辞典な気がしたから買ってみたの。あと地味に中学生用のジュニア英和辞典も良かったわよ。語彙は少ないけど、その分大きな文字で書かれてたり用例熟語なんか書かれてたりカラーだったりとマニアックな言葉を調べないならあれの方がいいかもね。なまじ単語集買うならジュニア英和辞典の方が安上がりだと思うしね。あれも欲しかったなぁ」
益利「しかしまぁ、英和辞典二冊買うとか。もうよくわからないな」
信子「あたしもそう思うわよ。あとビジネス英語辞典も欲しいなぁと思ったけどさすがに二冊以上はないわーって思って泣く泣く諦めたの」
益利「それ買うなら仏日辞典とか伊日辞典とか独日辞典買った方が大人っぽいけどな」
信子「あー!そっかー。そっちの辞典もありだなぁ。見てなかったぁー!」
益利「おいおい、お前はどこに向かってんだ・・・」

障害者就労支援センターに行ってきたの風景

風景
03 /09 2015
信子「色々と縁があって遊びに来てと呼ばれた障害者就労支援センターに行ってきたわ」
益利「へえ。お前にしては珍しいところに行ったな」
信子「まあね。一度は障害者とは向き合っておきたいとは思ってたし。行ってみたら色んな事を丁寧に所長さんが説明してくれたよ。フリーターで興味本位で来た三十代っていう設定のあたしにでもちゃんと話ししてしてくれて、この人達は本気なんだなぁって思った。やっぱりこういう事する人は使命感っていうか、惰性でやってるんじゃないないんだなって感じた」
益利「そうだろうなぁ。とは言うものの真剣に自分の仕事に向き合ってる人って最近会ってない気がするな」
信子「そうそう真剣なんだよね。それからちょっと障害者の仕事を手伝ったし」
益利「どんなことしたんだ?手伝うって」
信子「まあ、戸惑ってることとか手伝ってやったりとか。彼らを見てあげることかな。知らない人がいるだけで緊張しちゃうしね。『あ、しらないひとがいる~』って言われたから『信子ですよ、よろしくね』って返したら『のぶこさんですか』って戸惑いながらも受け入れてもらえたのは嬉しかったな」
益利「案外感情のキャパが少なくてパニックを起こしたり感情に素直な障害者と、相場のために心と感情を壊して動かないようにしてる相場師って真逆の心な気がする。もしかしたら相性がいいのかもな。お前相場に慣れすぎて、大概の事では動じないだろ。むしろ感情で動ける彼らが羨ましかったりしてな」
信子「ああ、それはあるかも。感情むき出しの仕方がわからないというか最近は自分の喜怒哀楽がわからないし。だから感情を演じてるってのもあるわね。相場見てる時が一番素よね。儲かってようが損してようが無感情な顔をしてる。もしかしたら、あたしは彼らに感情を教えてもらいたいのかも」
益利「しかしあれだな。お前が障害者施設に行くことになるとはなぁ」
信子「そら、あたしもよ。でもあそこは居心地いいわね。悪くない」
益利「知的障害者という言葉があるなら、お前は心的障害者なのかもしれないな。まあ、それは俺もだけど」
信子「心的障害者か。その言葉の概念面白いわね。最近の鬱だのニートだの会社の過剰なプレッシャーによって心を壊された人は心的障害者って事になるかもしれないわね。ガイジガイジ言ってる匿名掲示板の連中も心的障害者な人が多いかもね」
益利「匿名掲示板自体が心的障害者の養護施設なのかもしれないな。あの距離感が心に障害持つ人には居心地いいんだろ。わからなくもないし」
信子「そうか。もしかしたら匿名掲示板でニートしてるような人は障害者施設のボランティアしたら社会復帰の一歩になるかもしれないわね。誰かに必要とされたり、見守らなきゃって言う気持ちが生まれると生きる目的もできるし」
益利「現にお前も心の治療になったわけだしな。ガイジガイジ掲示板に書いてた奴が書けなくなるどころか差別コメに噛み付いたりしてな」
信子「まあ、SNSのネタのためでも何でも一度障害者施設に興味本位でも行ってみるのは良い事だと思うわ。まあ、生きがいとか生きる意味とか見失ってる人なんか特にね。毎日掲示板に書き込んでるのも虚しくなってきたら、一日くらいボランティアでもしてみたらいいと思うよ」
益利「2015年から社会福祉的な事に手を出すとは思いもしなかったなぁ」
信子「悪かったわね。せっかくの人生だしやりたいことも無いし、誰かの為に何かをしてみたかったのよ。でも行ってみたら自分のいることで誰かの助けになるってわかってアイデンティティを与えて貰えたような感覚になって、助けてもらったのあたしかもしれないし」
益利「言いたいことがわかるようなわからんような。まあそんな感じなんだろうな」
信子「伝えるのって難しいわぁ。まあ、行ってみればわかるんじゃないって話よ」

横道世之介という傑作の風景

風景
02 /09 2015
信子「恐るべし、横道世之介!この映画は本当にヤバイわね」
益利「横道、世之介?」
信子「この映画を人に伝えるのはほんとうに難しいわ。160分という長い映画でありながら、ドラマというドラマもなくフラットなままで横道世之介もなんかフツーの大学生という・・・」
益利「面白そうには聞こえないない説明だな」
信子「そうなのよ。この映画を言葉で伝えるとひどく退屈な映画に聞こえるわよ。でも、この世之介はそのフラットであり普通な大学生活を描いてるもんだから、まるであたしの青春時代にこの世之介がいたかのような錯覚させる思い出侵食力を持ってるの!多分あたしの20歳前後に世之介って同級生がいたのよ」
益利「意味がわからない。何を言ってるんだ」
信子「うーん。まず青春学生もの映画というとなんかものすごい大恋愛とか大失恋する映画か童貞が妄想を暴走させる映画になりがちだけど、どちらもでもなくむしろそんな極端さをストイックに排除した作りになってるの。青春映画を作ろうって人なら避けて通るところを思いっきりそこだけを通ってるというか。だから、妙に言葉がどもって伝わらなかったり、付き合ってるのか付き合ってないのかのよくわからない関係を確認する時もゴニョゴニョ言ったり、聞かれてる側も恥ずかしくなってカーテンに隠れたりとかするの。映画ならこういう場面向き合って言うでしょ?でも案外こういうのって実際はお互いジリジリにじり寄って、曖昧なままはっきりしないまま付き合ってたりとかするじゃない。なんかそういうのを見事に表現してると言うか。しかもこの世之介と祥子のカップルが可愛いし、祥子が世之介の元カノと二人で話してるところに遠くから他愛もない事を言って呼ぶところの実は嫉妬してたみたいなところとかわかるわ~って感じ。なんか遠い青春時代の思い出みたいのを見事にこよりでコチョコチョされてムズムズする感じというか。まあ、これこそ真の青春映画でしょ。ドラマがないとかいう人はどんだけ青春時代にドラマがあったんだって事よ。学生時代にITバブルで時代の寵児でもやってた人でも無いならわかるんじゃない?この映画」
益利「まあ、わかったようなわからんような」
信子「宇多さんの映画評聴いた時は何を言ってるのかよくわからなかったけど、なるほど映画見ると言いたいことはわかる!けどちょっと深いところ説明しすぎて見てない人には伝わらない。けどこの映画は観ないと誰もわからない。だからこれでいいのかと納得したり」
益利「要するに観ろと」
信子「そうよ。とりあえず観ればいいのよ。観ないとわからないって映画は多分映画における特異点というべきなのかも。世之介は特異点なのよ」
益利「特異点って何?」
信子「知らない。こういう時に使うんじゃないの?」
益利「わからないけど、違うんじゃないのか?」
信子「なんでもいいわよ。とにかくすごいの!」



傑作二本の風景

風景
02 /02 2015
信子「外出るなんて珍しいじゃん」
益利「トッキュウジャーVSキョウリュウジャー観てきたんだよ」
信子「へえ、どうなん?」
益利「いやぁ~!これが傑作だった。見事としか言い様がないな」
信子「ほう」
益利「お互いの敵には攻撃が効かないっていう設定のお陰で、キョウリュウジャーは子供っぽいトッキュウジャーに戦わないようにいうんだけど共闘せざるを得なくなるわけよ。それに流れも見事でトッキュウジャーが子供になったのも可愛いし、常にピンチがあり続けるお陰で緊張感が維持されてていい。まあ、今やあれだけ質の高いアクションと殺陣の映画なんてないよなぁ。しかも脚本があの小林靖子だし。面白くて頭リ前だったよ。あれ観ないのは人生損してるね」
信子「そらよござんしたねぇ。こっちはドラフトデイ観てきたよ」
益利「ドラフトデイ?なにそれ」
信子「ケビン・コスナー主演でアメフトのドラフトの話。このドラフトの一日を映画にしてるんだけど、ものすごいドラマチックよ。向こうはGMが人事権持ってるじゃない?ケビン・コスナーはそのGMで向こうのドラフトのルールが日本と違って指名権を交換できたりとトレードできるわけよ。この駆け引きがすごいの。いきなり朝から他のチームのGMから電話がかかってきて条件の交換の話になったり、ドラフト候補の不安な学生選手から電話かかってきたり、オーナーに遠回りに注文つけてきたりと色々大変な中ドラフトの時間が近づいて、とうとう始まる。始まってからの指名権を持ってから10分間時間が与えられるんだけど、その間なら他のチームとの交換も出来たりとものすごい戦略があるの。それが最後にはものすごいブラフに駆け引きでとんでもない結果になるわけよ。トレーダーなら見とけって話ね」
益利「そんな映画があったのか」
信子「あったのねぇ。面白かったよ。今年も良作が出てきたわけだ」
益利「この特撮映画に勝てる映画が出てくるかねぇ」
信子「まだまだ一年はあるし、さてどうなるか」



チェキカメラの風景

風景
01 /19 2015
信子「あ、やばい。これ面白いわぁ」
益利「なんだそのおもちゃみたいな、あ~、カメラかそれ?今時デカくね?」
信子「チェキよ。チェキカメラinstax mini8っておもちゃカメラ」
益利「カメラをあえて買うとは。しかもデカいし」
信子「そりゃデカいわよ。これインスタントカメラなんだから。ただ写真サイズは名刺くらいかな?」
益利「インスタントカメラっていうとポラロイドみたいなやつか」
信子「ポラロイドは社名だけどね。その名前で想像できるやつよ」
益利「へえ。インスタントカメラって興味あったけど、高いまま買わなかったな。それが今やおもちゃか」
信子「まあ、このサイズの写真ではフィルムというか写真セットはかなり割高ね。一枚80円くらいかな。デジカメのデジタルプリントが20円くらいだっけ?それに比べたら相当割高よね。まあ、本体は一万円以下だし、高性能版でも二万いかないくらいだし」
益利「写真一枚でスナック一袋くらいか。結構するな」
信子「10枚セットのカートリッジが税込み800円くらいね。カートリッジを使い切ったら交換する感じ。なんか銃っぽい」
益利「それで写真はどうなんだ?」
信子「シャッター切ると一枚排出されて真っ白な写真がだんだん色が出てくる昔ながらのインスタント写真ね。案外小さい割に発色はいいし、味わいのある写真になるわね。この感じはデジカメには出ないわ。大きいサイズもあったみたいだけど、あっちは写真が倍の値段になるしデカそうだし、ちょっとねぇ。試すのに一番オーソドックスなのを買ってみた。まあ、シャッタースピードの関係で光は入りすぎるし、暗いところだと光が足りないし、上位機種ならシャッタースピード的にもっと綺麗に撮れるだろうけど、むしろこの不自由さが面白いわ。性能が良いとアナログ感が無くなってデジタルくさくなって、それならデジカメでいいじゃんってなるし、色がちょっと飛んでたり、暗かったりするのは愛嬌ね。そもそもサイズ的にきっちり写真を撮ろうって感じでもないし。このカジュアル感がいいのよ」
益利「どれ見せてみろよ。へえ、結構いい感じの写真だな。なんかこれの方が俺らの世代の写真って感じがする。外の風景とか苦手そうだな、このカメラ」
信子「まあ、キレイに撮りたかったらデジカメでいいんじゃない?それに多分屋内や近い距離の人物撮りに特化してる感じだし。ただこのインスタント写真のポップさは不変ね。この感じはデジカメでは出てないわ。シャレオツな女の子の部屋にはコルクボードにインスタント写真を無造作に貼ってある感じ。それにこのカードサイズがいいわ。撮ったらポケットに入れておけるし、インスタント写真特有の枠部分もデメリットと言うより書き込みが出来るという利点にもなってるし。人物写真撮るにはこのカメラはいいわね」
益利「今の時代デジカメで撮られると何に使われるかわからないしな。インスタント写真ならネガが無いし」
信子「昔は写真を撮られると魂を盗られるなんて噂で嫌がった人もいるのに、現代はネットに上げたられてしまうから嫌がるとか面白いわね。ま、この写真なら撮った相手にすぐにプレゼントなんて事もできるし、コミュニケーションツールとしてもいいわね」
益利「ただ持ち運びにはでかすぎるな」
信子「それにケースなんて付けるとカートリッジの交換の邪魔しそうだし。まあ、面白いおもちゃって事ね」
益利「高性能版だとシャッタースピードの調整とか出来るのか?」
信子「シャッタースピードがもっと早くなったり、かなりシャッター開けたままにも出来るみたいね。このサイズの写真でこだわりたいならそれでもいいけど、まあ、あたしはこれが壊れたら考えるわ。これで写真欲は満たされるし」
益利「スマホでは写真撮れても物理的に写真にするには写真屋で印刷しないとだしな。フィルムカメラとは違ってスマホと住み分けできるわけか」
信子「いっそ書き込む事がメリットなんだから、このバカでかいボディにペンを搭載できるようにして欲しいわ。撮ったらすぐにカメラからペンを出して書き込むとか出来るじゃん」
益利「まあ、確かに。つーか本当にデカイボディだな」
信子「逆にそこがいいのよ。ただ首から吊るすと結構重い」

黒崎銀二

Twitter:Ginji_k
この作品はフィクションであり、実在の人物・団体・事件などとは一切関係ありません。
ええ、フィクションです。
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福澤桃介と金子直吉の評価の低さを憂う。
2007年8月31日開設
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