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日本の労働者への分配

朝刊
08 /01 2010
 日本から車の工場が飛び出し始めた。ボンヤリ政権はあまり重要視してないようだけど、これは大きいことだ。
 まず、人件費の安い国へ工場を持っていくことで日本の企業が儲かる。日本企業が儲けたことにより政府は法人税を受け取る。そして企業は儲けから株主へ配当を出す。日本企業の株主は日本人が少なく、外国人投資家がほとんどなので配当は外国人投資家に行く。外国人投資家はアメリカ人なのでアメリカに巨額の配当が流れる。日本政府は配当の税金を受け取る。という日本の労働者置き去りのキャッシュフローが形成されかねない。しかし、これも日本人自体にも問題がある。日本人が株をギャンブルだという意識が強いために日本企業株を日本人がしっかり握ってなかった為に起こるキャッシュフローなわけで。キャッシュフローのジャパンスルーとでもいうのか。だから、これから日本は好業績企業、高失業率労働者というサイクルになりかねない。雇用の要である工場が出て行ってしまったのだから仕方ない。失業率は先進国の妥当なラインの10%くらいいくのではないかと思う。政府もいつまでも雇い止めの補助金を出していられないだろうし。
 本来なら、お金の持ってる先進国の国民は貯蓄の次の段階である投資に移行すべきであったのだが、それに対しての教育がなされていないために投資をする者が増えず、投資をするのにも手探りな状態だ。数字を読み書きが出来た小学生が九九も覚えずにかけ算割り算をやるようなものだ。その為に投資ブームが起きる度に投資は危険だの、投資はギャンブルだのと言われるわけだ。
 相場を長いこと見てきたが、感覚として閑散とした相場は材料が出て盛り上がってお決算書の数字の妥当なラインですぐに落ち着く。要するに市場参加者がみんな玄人なのだろう。絶妙な株価でゆらゆらしているわけだ。それが相場が過熱してると、特別利益的な一時的な利益も恒常的な利益的に織り込んだ株価になってしまう。決算書を読めない人がなんとなくその価格が妥当なのだと勘違いしたところになってしまうわけだ。その為に玄人は加熱した相場では売り急ぎすぎてしまうわ、理論的に買えないような価格で株価が上げ下げしてしまうわけだ。今は閑散としてる相場なので株価が玄人の値決めといった感じで売りも買いも難しいラインではある。
 とりあえず資本主義の学校であれば最低限の投資の知識を教えるべきではないだろうかと思う。そうすればもっと日本人労働者が日本株を持ってくれて、日本企業の上げた利益が海外に流れ出る事を阻止できたはずだろう。日本株のほとんどが大株主に外国人投資家の名前が並んでる。これは日本企業がコストカットして上げた利益を外国に流れることを意味する。アメリカは何だかんだと外国企業の株を大量に持ってるために自然と外貨が配当という形で入ってくる。それに比べて日本人はどれだけ日本企業の配当の流出を抑え、海外企業の配当を国内に流してるのだろうか?しかも問題は労働者自身が投資の意味を知らずに自分には関係無い空中戦の出来事だと思ってる点だ。
 資本主義の論理では会社は株主の物。こう言われると労働者としては自分達は会社の何なんだと思うかもしれないが、それを言うのは労働者が株を買うことが禁じられた社会での出来事だろう。日本では誰もがインサイダーではなければ株を買うことが出来るわけだ。要するに労働者も株主になる自由が保障されてるにも関わらず、自分からリスクを取り株主になろうとしない。株主にならないのであれば、大げさな話、社会主義の労働者と変わらない。社会主義の国有企業で働いてその賃金で生活必需品を買う。なんだか働いた金で好きな物を買えるのが資本主義だと思ってる人が多いが、それだけなら社会主義でもある光景だ。社会主義の問題は企業が全て国有企業であることだ。要するに株の買えない社会と言うことになる。
 だから、株を買って初めてその人の資本主義が始まる。株を買わないから、株主は敵だと思う労働者も出てくるし、株を買わない人の理想とする会社を取り巻く世界はどことなく社会主義的な風景が見えてくる。それは当然だろう。株主に配当せず、労働者に配分しろという考えはまさに国有企業の考え方だ。そして国有企業の不幸は数多い社会主義の実験で失敗であることがよく理解できる。
 株も昔のように個人に買わせないように1000株単元にしてる株も少なくなってきた。お陰で10万円以下でも買える一流企業も出てきてるわけだ。10万以下であれば何も金持ちだけの閉鎖された世界ではない。高校生だってバイトすれば買えるほどにハードルが低くなってるわけだ。ホリエモンも株式を分割した理由は一応子供でも買えるような株価にするためということだったし。ホリエモンでないなら証券に知識がある人が分割バブルを利用したM&Aをしてたわけだけど。でもあの株式分割バブルはネット取引が始まったのに分割がすぐに反映させなかった東証にも責任があったと思う。今は分割日にすっぱり分割されるのでアレは無くなったが。あの頃はなんで放置されてたのか不思議で仕方なかった。上層部が相当アホだったんだろうけど。
 とにかくこれから日本がお金を稼ぐには労働ではなく、お金を働かせる方法をとらざるをえないだろうと言う事だ。もう工場が無くなっていく日本において労働収入と同じくらいに1500兆円にも上る金融資産を活かした投資による収益を獲得できなければ、日本は当分沈んでいくだけだろう。中国人の人件費が日本と並ぶまでじり貧が続く。アメリカのように世界中から配当収入が入ってくれば、それによるインフレ圧力が高まるわけだ。しかし日本はこの配当収入によるインフレ圧が弱すぎる。中国からの低価格商品によるデフレ圧もあるが、日本は世界や日本企業からの配当収入によるインフレ圧が弱すぎるために、需要がまるで上がらないわけだ。いつまでも清く正しく労働だけに従事してれば人並みの生活が出来るという幻想を追いかけてないで、そろそろ資本主義の本質は投資によるリスクとリターンであると日本人は気付いて欲しい。ちなみに日本の労働者はリスクとリターンの意味を理解してないが、経営者はみんなそれを認識して会社を運営してるというギャップがなんとも歪である。労働者は保護されまくって日本企業が疑似国有企業化してるからだろうか。もう労働者とは全員今で言うところの非正規雇用の形がいいと思う。というかそれこそが労働者たる帰属の形ではないかと思う。日本の労働者は保護された反面、何かと窮屈な制約を受けているのがなんとも。
 まあ、とにかく日本も真の先進国になるなら、労働収入とは別に不労所得も手に入れるべきである。そうでなければ、逆に新興国である中国に日本株を買われてしまって、日本人は日本株どころか中国株さえ高くて買えない立場になりかねないわけだ。日本企業が莫大な利益を上げてもその利益がアメリカと中国に流れてしまっては元も子もない。政治家自身がそういう資本主義の基本というか資本主義のキャッシュフローに気付いているかどうかが怪しいが。

住宅ローン金利「ゼロ%」出現 「出血」覚悟の値下げ競争
 さすがにこんな商品が出るとは思わなかった!なんと0%金利だ。ただよく読むと毎年事務手数料年5.25%というのが気になるが。とはいえ、全体的に安いのは間違いないわけで、もうデフレも行くところまで行ってるなぁという感じ。いくらなんでもそろそろ転換してもよさそうなものだけど、さすがに0%となると殺到する所を見るとやはり資金需要はあるらしい。ならもう銀行それぞれが一定数ゼロ%キャンペーンでも日銀主導でやれば、一気に通貨流通量が増えるのではないだろうか。ゆくゆくはデフレ退治になりえるだろう。思い切って、そろそろ銀行もそういう身銭を切ってみるような商売をしたらどうだろうか。そうでもしなければデフレ退治なんかできっこないし。さすがにもうここまで物価が落ち込めば限界だろうと思うので、なにかきっかけが必要なんだと思う。やはり鍵は銀行が握ってるんじゃないかと思う。

<人口>1億2705万人…3年ぶり減 大都市集中続く
 米の二毛作が確立してなかった時代の食糧自給率に対する人口の適正値が4000万人とかだったはず。昭和の大相場史の是川銀蔵が米の二毛作を成功させて人口が増やせるだけの自給率が確保出来たとか。それから考えるとそろそろ人口を天井打ってもいい頃だとは思うわけだ。日本は狭いだのなんだのと言われて、土地が暴騰してた頃はなんだったのか。空き家やテナント募集が目立つこと。日本は日本バブルによって行きすぎを体験してるわけで、これからは適正値の模索ではないだろうか。

高速道路「料金高くても渋滞が少ない」を希望---6割超
 世界的に見ても高い高速なのに高い方がいいとか本当に日本人ってのは金の価値がわかってない。あと高速が無料化したら運送業は売上げが下がると言ってるが、当然なわけで運送業を含めたコストダウンをすることで国際競争力が上がるわけだ。別に運送業だけを儲けさせるために高速を無料化という話ではない。今の日本商品では高すぎるから運送業も含めてコストダウンするために無料化するわけだ。高速料金が無料になっても運送料が減らないのであれば、商品価格が下がらず、輸出が増えない。商品の総合的な価格の値下げのために高速無料もしくは低価格化なわけだ。高速料金が下がったら売上げが下がると運送業は言うが、今のままでは物流そのものが減るリスクがあることに気付いてないということだろう。しかも日本の高速料金は世界的にも高いのだから、高い有料道路を通った商品はその分、高くなってしまうわけだ。そんな商品が新興国の低価格商品と競争できるのかと。渋滞は国民全員で一緒に同じ日を休むという問題と、下の道の信号の無駄に多いことと、制限速度が低く設定競れてることによる複合的な問題だと思う。ちなみに高速の渋滞問題と朝の満員電車問題は本質的に同じものがあるようにも感じる。みんな一緒精神というか。

気になる株価材料
残業 中堅社員「30代前半」に集中
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広がる車離れ、世帯あたり保有台数が初の減少
「財務会計士」を新設 金融庁

黒崎銀二

Twitter:Ginji_k
この作品はフィクションであり、実在の人物・団体・事件などとは一切関係ありません。
ええ、フィクションです。
投資法は現物買い推奨
投資による損失は自己責任でお願いします。
福澤桃介と金子直吉の評価の低さを憂う。
2007年8月31日開設
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