日航ジャンボが墜落してから29年。そんなわけでこのニュースが流れる時は決まって
クライマーズ・ハイを観る。この映画結構良くできていて、役者も良いし、何より撮影が群馬で前橋のシーンなどはどこかで観たことのある風景ばかり。良く作ったと思うよ。この映画の舞台である北関東新聞は群馬の地方紙である上毛新聞がモチーフだろうし、上毛新聞の葛藤みたいのも窺えるのが面白い。地味に群馬弁もうまいし、群馬弁使うでんでんさんなんか群馬にいるおじさんにしか見えない。
あと映像もドキュメンタリー映画っぽく見せるようにカメラがあえて手ぶれのように撮ってる。これが臨場感が出てくるし、現場の生々しさみたいのが伝わってくる。JAL側の映画でなく、群馬の地方紙から見た日航ジャンボ事件というとらえ方だけど、群馬に住む僕としてはこちらの方がリアリティがあるというか、肌感覚がある感じ。意地でも東京に行かない人間の意地と誇りみたいのも描かれてるのが僕としても共感があるし、まあとにかく色んな意味で群馬が注目された夏の話で、当時の総理が群馬の中曽根だったり初の靖国公式参拝も重なったりと、まあ色々気にしないといけない立場の上毛新聞の当時の葛藤とかなんか色々あるんだなぁと。写真一枚で福中(福田元総理と中曽根総理)双方の顔を立てるとか編集のテクニックとか、まあ面白い。共同通信の記事をいじって雑感作ってる同僚を怒ったりとか大変だなぁと。
日本の夏をテーマにした映画は結構あるから、こんな時期だし観てみたらいいんじゃない?映画クライマーズハイは好きだし、おすすめ。