信子「今日なんかさぁ、車で前に走ってる車が見たこともないだっさいケツだったんだけど、車名見たらアクアだって。あの後ろからのデザインの酷さはさすがトヨタね。あれなら産業スパイで盗まれても盗み損ね」
益利「そんなに酷いのか。見てみたいもんだ」
信子「IQも見なくなったわねぇ。あ、そんなことより！この間の土曜日にヤングアダルトを観に高崎イオンまで行ったのよ。近所じゃあそこしかやってないし、安売りのイオンにしては映画割引きがケチ臭い上に会員になるのに結構お金かかるから敬遠してたんだけどねぇ、ヤングアダルト観たいしって行ったのよ」
益利「イオンシネマかぁ。あそこは確かに高いよな」
信子「そうなのよ！いやでも観に行ったら異様にイオンモールステージに人だかりになっていて、完全にステージが見えないの。しかも二階や三階も埋め尽くされるし、若い女の子が群がってるから、こりゃ相当いい男が来るのかと思ってたのよ」
益利「うーん。今どきの子がそんなに若い男で群がるもんかなぁ。ジャニーズか何かか？」
信子「そ・れ・が！なんと！ステージに見える文字がCANDYCANDYで、イベント告知の看板見つけて見たらなんと！きゃりーぱみゅぱむなのよ！」
益利「お前相変わらずきゃりぱみゅで噛むよな」
信子「きゃりぱみゅで逃げる奴に言われてくねーよ。それでね、まだ始まるまで大分時間があるのに混みまくってるし、あんなにモールのイベントで人が集まるのって始めて見たわ。やっぱり本物の人気急上昇タレントは違うわね」
益利「んで、ステージで歌いに来たわけか」
信子「うん。あとセカンドシングルを買うと握手が出来るとか」
益利「マジか！じゃあ行ったのか？俯瞰的ミーハーなお前は首を突っ込んだはず」
信子「ざんねーん。まあ当然握手イベント面白そうだったけど、ヤングアダルトの時間だったのよね。しかもきゃりーぱみゅぱむの姿も本当に見えないし、あそこまで見えない事ってあるのね。ただ挨拶と歌声は聴いたよ」
益利「そっか、もったいなかったなぁ」
信子「でもさ、前にきゃりーぱみゅぱむはくるって言ったけど、まさか本当に群馬に来るとは！」
益利「そう言う意味での来るだったのか？」
信子「いやそういうわけじゃないけど。でもこんなに早くあんな小さなところに来てくれるなんて、ちょっと嬉しいわね。群馬贔屓してくれる子は応援したくなるわ」
益利「…地方のおばちゃんの心理だな」
信子「なんか言ったか？おっさん」
益利それで本命のヤングアダルトはどうだったんだ？」
信子「ヤングアダルト面白かったよ。ただ三十越えてる身からすると結構心に刺さるものがあるわよね、あれ」
益利「そういう映画らしいからな」
信子「シャーリーズセロンの役は思ってたよりも悪役感があったし、というか完全に悪役よね。同情はできないけど、気持ちはわかるというか。良く出来てた」
益利「きゃりぱみゅスルーして観たんだから、面白くて良かったな」
信子「あのねぇ、あたしはタレントよりも自分の予定を大切にする大人な女性よ」
益利「もうそんな年頃かぁ」
信子「そういう言い方はマジムカつく！」