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昔書いた物を発掘の風景

朝刊
04 /02 2012
信子「…あ、懐かしい。うわ、これ見てよ。このフォルダにさぁ」
益利「なんだよ、何があったって?」
信子「ほらほら、これこれ。部屋の白い壁見つけちゃった」
益利「ん-?あ、ああ。あれかぁ。懐かしいな。ペンネームが白神唯だっけ?」
信子「そうよ。唯ちゃんだった頃の。懐かしいなぁ。これ書いたの二十歳前後だったっけ?もう遠すぎて思い出せないわ…」
益利「どんな話だっけ?もう憶えてないな」
信子「うーん、ヤバい。なんかピュア過ぎてあたしは恥ずかしくて読めない…。こんな頃もあったのねぇ」
益利「いや逆に新鮮じゃね?」
信子「いやーん、見ないでぇ!なんつって。ああ、久しぶりに読むと逆にいいわね。ああ、若さが羨ましい」
益利「最近お前が観てる映画とは真逆だな」
信子「今のあたしが物語書いたら、こうはならないよね」
益利「今のお前が書いたら、間違いなくデイトレーダーの話だろうな」
信子「…間違ってないかも。そうだよなぁ。もうこういうのあたしには書けないよなぁ。それはそれで残念。なんか最近こういうの読みたかったんだよねぇ。あの頃にもっと青臭いの一杯書いておけば良かったなぁ」
益利「そういうの楽しめるのって身内だけだろうな」
信子「そうね、そうかもね」
益利「まあ、オレは好きだったぜ。お前が書いたの。また書いてみれば?」
信子「んー?書きたいことなんてないしなー。まあ、考えとく」
益利「身内だけでも楽しめたらその作品には価値があると思うよ。オレは白神唯のファンだぜ」
信子「なに恥ずかしい事をしれっと言ってんのよ」
益利「年とると鈍感になるからな、羞恥心とか」
信子「これ書いてから、15年くらい経つのかぁ。時が経つって早いなぁ。あたし、何してたんだろ…?何を生み出してたんだろう。それから、この物語の頃と今ではもう大分時代も変わってる。そうだね、もう時間はそれだけ過ぎてる。はぁ、老けるはずねぇ。嫌になるわ…」

黒崎銀二

Twitter:Ginji_k
この作品はフィクションであり、実在の人物・団体・事件などとは一切関係ありません。
ええ、フィクションです。
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福澤桃介と金子直吉の評価の低さを憂う。
2007年8月31日開設
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