あーっと昨日のテレビ電話機能だけど、メールを送れる機能って言ったけど、リモコンが電話子機になってるなら、文字だけじゃなくてボイスメールを送れた方が楽で面白いかも。あとテレビにスマホドッキング機能がまだ無かったり、テレビの薄さとかじゃくてそろそろスピーカーもこだわって欲しい。どうせなら無線5.1chスピーカーを付けるくらいのことしても良さげだけどなぁ。映画やゲームはみんな5.1になってるのにテレビがその需要を拾ってないくせに3Dには真剣とか。
まあ、昨日の話の続きはいいとして、
映画「カルテット!」見たんですよ。ぶっちゃけ浦安の町おこし映画だし、震災後に被災地である浦安で撮影したというのが売りだったりしてたから期待してなかったのに、これがシンプルで良く出来ていて良かった。町おこし映画でもこのレベルの映画撮れるのかと驚いたわけだ。
物語自体は本当に小さな話。バラバラだった音楽一家がカルテットを通じて心を通じ合わせる話なんだけど、この小さな話をもしも東京で撮っていたらきっと物足りなさを感じてた思うが、浦安で撮ったという事で地方感溢れる風景や街並みの中で小さな家族の小さな冒険の話はものすごくマッチしていてすごく良かった。競り市や長女の女子高生が友達とダラダラしてる場所が浦安のダイエーのフードコートなんだろう、ものすごく身近な感じの場所が舞台になってるというのがじわじわ来る。それに俳優は割と豪華なのでそこに人件費はかかっているだろうけど、他に大きなセットを組んだり、爆発したりするようなことがないし、オーケストラ陣や基本的に人件費と会場の費用くらいでお金をかけずによく作ったと思う。コスト的に映画を観ても良く出来てるなぁと感心する。
それに浦安の地域をしっかり撮りつつ、浦安の中だけでこの一家のドラマが進んでいく。しかもその撮影が実は震災後すぐに始まり、液状化現象が起きてる中で、逆に浦安の平和な日常を撮りきったことはもの凄いことだ。震災後だからあえて震災による爪痕をドラマの中で描いてもいいようなものを逆にそれを一切見せないで平和な浦安の一家族のハートフルドラマを撮ったことは本当にスゴいことだ。
あと子供役の二人がカワイイのもポイントが高い。男の子の方はオーディションで選ばれたらしいがそれにしても主役級の活躍しながらも良い演技してたのが驚きだ。あと長女の女の子は誰かに似てるなぁと思ってたら、十代の頃の上戸彩さんだと気付いた。上戸彩の魅力ってこんな感じだったなぁと思いながら観てた。
あと地味に両親役も俳優がぴったりだし、細川茂樹さんの魅力ってこういう役だなと思うし、鶴田真由さんはもう教育ママ役がやれる歳なのかと思ったり。
まあとにかくこの映画は町おこしという制限の中で作られた映画では傑作じゃないかと思う。これから先町おこし映画が作られる時にはカルテット!を手本にした方がいいんじゃないだろうか。地元の人ならさらに点数は大きく上がるだろうし、ロケ現場を回ってみるのも楽しいだろうから、相当この映画の評価は高いだろう。
あとあと、長女が不良という事になってるけど、長女が慕ってる不良の先輩の存在が良かった。不良グループのリーダーとなると結構クズに描かれるが、本当にクズな奴なら誰もついて行かないわけで、この映画の先輩はそっと「不良女子高生のフルートいかしてんじゃん。やってみなよ、見に行くからよ」と背中を押してやる。本当の気持ちを察してそっちに導いてやるのがリーダーなわけだ。長女のグループは不良と言うよりもちょっと悪ふざけしてる程度のどこにでもいるタイプのグループで、不良グループというよりも仲良しグループの類だ。だから不良というにはちょっとぬるくない?と思われるかもしれないが、そもそもそんなに酷い不良なんかそういないわけで、案外この程度の不良がむしろリアルなんじゃないかと僕は思う。だから、不良だと言っても長女はそんなに酷い事態になるわけでもない。ケンカとか妊娠とか不良女子高生が出ると使われるようなネタは無い。リアルだからこそむしろそう言うことは無いし、小さな街の小さな家族の話には丁度良い不良具合というか。
町おこし映画の正解をこのカルテット!で教えられた気がした。